店番をしたいと思うことがある

ああ店番がしたい。

コーヒーか、軽食。カウンターの店で私は店番がしたい。

コーヒーでも飲もうかしら。

それだけのために店に入ってくるのを迎え、

その方のために、コーヒーを淹れたい。

まるで無関心な態度なのに、内心楽しみに、待っている姿を横目に

要領よく用意をして、提供したい。

そして、欲望のままに食べるあなたを、洗いの合間にもちょっと観察したい。

そんなことを思ってしまうものだから、

客として行くのは恥ずかしい。

私とおんなじ考えの店主だったらどうしようってなってしまう。

このお店で無防備な姿を曝け出しちゃって、いいのわたし。

一列に並んで、コーヒー嗜む集団の一員になっちゃうよ、わたし。

とかあれこれ考えちゃって、

ああ、カウンターの反対側に行っちゃいたい。

店番がしたい。